ケモノの僕と天使なキミが同じ世界にいる奇跡。
デビューコミックス「いちばんいいスカート」が朝日新聞、書評誌、女性誌で取り上げられ大好評を博した気鋭の新人・谷 和野(たに かずの)。
その待望のよみきり集第2弾がついに発売!
本作は、通学電車で天使と出会ったみにくいケモノの「僕」を主人公にした表題作の他、ワンダー&ハートフルな5編が収録されています。
----------------------------------------●萩尾望都先生からのコメントここにあったの? 探していたの。
手編みのような手触りの谷 和野ワールド不思議で甘くてビター風味、癖になりそう。
―――まさに谷 和野ワールドですね。
素晴らしい作品たちです。
----------------------------------------<収録作品>「魔法自家発電」 通学電車で天使と出会ったみにくい僕は…!
「ソファベッド・ツアー」夜のとばりが降りる頃、少年が旅立った先は…!
「Whoにつける名前」博士につくられたロボットのフー。
その心の名は――「おてんきはんばい」ご入り用のお天気はございませんか?「2人時間」目が覚めたとき、僕の横にいたのは…!
コメント
よかった
絵が可愛くて好きです。
内容も児童文学みたいで面白かったです。
魔法自家発電 (フラワーコミックスアルファ)
表題作「魔法自家発電」は母親に「お前は醜い」と呪いをかけられている男の子が、一人の女の子に出会って呪いを解いてもらうお話。
なるほど、それで萩尾望都の推薦コメント。
自我を持つロボットが、彼女を作った博士を助けたくて旅に出るお話「Whoにつける名前」、80年代くらいの少女漫画みたいでなんだかとても懐かしい感じ。
懐かしさ以外に、これらが今描かれた意味を見出せすことが出来ればもっとよかったと思うのだけど、私が歳をとりすぎているのかな。
これからに期待したい作家さん。
魔法自家発電 (フラワーコミックスアルファ)
今回も不思議で、ほっこりしていて、ちょっと切ない感じが素敵でした。
とくに「ソファベッド・ツアー」の、子どもだけの異空間のお話が好み。
とはいえタイプは違うのにどの話もいいなぁっと思えるのは谷ワールドにハマってしまったからかも。
つい何度も読み返したくなる短編集です。
魔法自家発電 (フラワーコミックスアルファ)
変なタイトルだなーと思ったけど、なかなかよかった。
「報い」を撒き散らさないのがやさしさか、弱さかはまあ保留と言うことで。
ソファベッド・ツアー。
好き。
むしろベランダの娘が母親かと思ったけど、捻らずに本人の物語にしたのは、希望があるなぁ。
Whoにつける名前。
自分にとっての少女漫画は彼氏彼女の事情で、ロボットとそれを作った博士というともうど真ん中、と言う気がして、何かいろいろ懐かしかった。
おてんきはんばい。
こういうのをすぱっと評価できると少女漫画通になれるんだろうな。
2人時間。
母と子供って言うのは、やっぱり男からはどうしても太刀打ちできない絆を感じてしまうけど、男自身も母親が居るわけだから、そのつながりを大事にしたい、と言う思いを大事にしていきたい。
魔法自家発電 (フラワーコミックスアルファ)
帯の「萩尾望都、絶賛」に期待する。
そして本編を読む。
できれば何度も読み返す。
これがこの本の正しい取り扱い方だと思われます。
現代っぽさと懐かしさが同居した絵のタッチとストーリーがじわじわしみてくること請け合い。
日本が舞台の作品もありますが、洋画の雰囲気が好きな人に特におすすめします。
紅茶とクッキーを用意して、くつろぎながら読みたい1冊。
少しずつ風味の違う短編の5種盛りを、心ゆくまで味わってみて下さい。
(kuu)