双子の姉妹ユージーとユーシー。
神のいたずらで結びついた2人の身体。
知性は姉のユージーに、美貌は妹のユーシーに。
13歳のある日、ユージーは生きるためにユーシーを切り離す手術を決意した……。
異色短編「半神」、コンピューターが紡ぎだす恋の歌と夢「ラーギニー」、植物惑星オーベロンでも男女4人の一幕劇「真夏の夜の惑星」など香気あふれる傑作ストーリー全10編。
双子の姉妹ユージーとユーシー。
神のいたずらで結びついた2人の身体。
知性は姉のユージーに、美貌は妹のユーシーに。
13歳のある日、ユージーは生きるためにユーシーを切り離す手術を決意した……。
異色短編「半神」、コンピューターが紡ぎだす恋の歌と夢「ラーギニー」、植物惑星オーベロンでも男女4人の一幕劇「真夏の夜の惑星」など香気あふれる傑作ストーリー全10編。
コメント
半神 (小学館文庫 はA 7)
最後の金曜日の話が好き。
SEがもりだくさんつまっている。
楽しい1冊。
半神 (小学館文庫 はA 7)
買った日:
買った所:BOOK・OFF武蔵新城店
値 段:\\105
半神 (小学館文庫 はA 7)
姉のユージーは高い知能を持つが髪は抜け落ち醜くやせ衰え。
妹のユーシーは素晴らしき美貌を持つが、知能の発達が遅れていた。
そんな姉妹が13歳になったある日。
このままでは二人とも生き延びることができないことが判明し医師は二人を分離することを決断する。
だが、自ら養分を作ることの出来ないユーシーには死が待っていた。
一方で自分の養分を奪われていたユージーは妹からの解放を喜ぶのだが・・・
表題作他9編収録。
この16頁しかない短編だけでも星5つはつけられる、それだけ内容が濃く想いに耽る時間も長かった。
ユージーは衰え死にゆく自分そっくりな妹の姿を見、やがて成長するとあんなにも嫌っていた妹の姿を鏡の中にみつける・・・そして・・・
「半神」の最後のページから全部引用してしまおう^^;
「愛よりももっと深く愛していたよおまえを 憎しみもかなわぬほどに憎んでいたよおまえを わたしに重なる影―わたしの神― こんな夜は 涙が止まらない」
半神 (小学館文庫 はA 7)
タイトルにもなっている『半神』は読みました。
まるで妹を生かすために、ポンプのような役目を果たしている姉。
けれど妹は死んでしまった。
半神 (小学館文庫 はA 7)
流石神ですね。
半神も好きですが、個人的に酔夢が好きです。
絶望と美しさが共存していて、萩尾望都先生の中でもトップクラスで好きです。
半神 (小学館文庫 はA 7)
異色作品。
同じく、名作『トーマの心臓』も、スタジオライフさん(だったと思うのですが)で、舞台化されています。
半神 (小学館文庫 はA 7)
たった16ページの作品だけど、西洋的・近代的な人間観の矛盾を抉っていて、内容はとても深い。
やっぱり萩尾望都と竹宮惠子は別格だね…。
半神 (小学館文庫 はA 7)
どれもメーッセージ性の強い話ばかりの短編集。
半神 (小学館文庫 はA 7)
半神 (小学館文庫 はA 7)
表題作「半神」は、腰のところでつながった状態で生まれてきた双子の少女ユージ―とユーシーの物語です。
美しいけれどもなにもできないユーシーをうしなったことがきっかけで、ユージーのアイデンティティが揺らぎ出します。
「偽王」は、旅をつづける青年エジカが、国を追放され「贖罪者」となった、かつて王だった男と出会う物語です。
狂気のなかにあった彼は、エジカについて旅をつづけるなかで、辛い過去の記憶を呼び覚まされてしまいます。
「真夏の夜の惑星」は、SFものの短編です。
舞台は異なるものの、『ゴールデンライラック』に収録されている「ばらの花びん」を思い起こさせる内容ですが、やや皮肉の利いた結末が用意されていた「ばらの花びん」とは異なり、シンプルなハッピー・エンドで締めくくりを迎えています。
半神 (小学館文庫 はA 7)
ショートコミックの枠を超え、あとからあとから沁みこんでくる作品。
半神 (小学館文庫 はA 7)
」という気分になる短編が多い。
けど、それは決して不愉快な感覚ではない。
思い出して読み返し、また「!
」な気分に浸ることができる。
読み終えた時「ああ、なるほど」と思える日はくるのだろうか?
半神 (小学館文庫 はA 7)
脱帽です。
――愛よりももっと深く
愛していたよ
おまえを
憎しみもかなわぬほどに
憎んでいたよ
おまえを
半神 (小学館文庫 はA 7)
半神 (小学館文庫 はA 7)
言葉が美しいだけでも、絵が美しいだけでも、こまわりが読みやすいだけでも、設定が優れているだけでも漫画はいけない。
もちろん「半神」もいいし、悲愴で目眩のするような「酔夢」と「スロー・ダウン」も好き。
「ハーバル・ビューティ」はポップで可愛いし、「金曜の夜の集会」は胸が締め付けられる。
半神 (小学館文庫 はA 7)
あの衝撃ったらない。
それなのに萩尾望都は自分が天才だということを分かってないらしい。
おおおい…。
半神 (小学館文庫 はA 7)
長編もすごいけど
少ないページでの魅せ方はため息が出るほど美しいです。
半神 (小学館文庫 はA 7)
いぶし銀の短編集。
一編一編の独特の読後感。
一度読んで欲しい傑作。
半神 (小学館文庫 はA 7)
知性を持っているが、老人のようは姉と
美貌をもっているが、赤ん坊のような妹。
合わせ鏡の二人の葛藤、とはいえ、知性を持つのは
姉だけなので、もっぱら姉の心の動きで物語は進む。
そして二人が離れる時が。
なんとも切ない気分になる物語。
収録されている作品全ていいけど、
最後の作品がすごい。
その町は1年立つごとに、力を持った少女を中心に、
町の大人たちの力を使って、1年前に戻ることを
もう何年も繰り返している。
そのまま時が流れつづければ核戦争で滅びる運命にあるからだ。
子どもたちには知られないように繰り返されてきた儀式を、
主人公たちはのぞきに行って知ってしまう。
自分には、大きくなって天文学者になることも、
好きな女の子より背が高くなることもない。
子どものまま永遠に時間がとまってしまうのは、
とても残酷だ。
それでも皆を生かすため時間を繰り返す…。
こんな作品を描ける萩尾希望都さん、
漫画家というだけでなくSF作家です。
半神 (小学館文庫 はA 7)
。
半神 (小学館文庫 はA 7)
萩尾望都による10篇のSF・ファンタジー短編集。
冒頭の表題作が最も印象的、読み終わってわずか16ページとは信じられない、濃密で哀切な余韻を残すお話だ…。
他の話も劣らずレベルが高い、残酷な話や美しい話、ちょっとイイ話など色々バラエティに富んでいて面白い、藤子不二雄や手塚治虫にも似たような話があったかもだが、何より絵が幻想的で美しいのが素晴らしい、漫画だから当たり前だが、絵って大事だよなあ…。
半神 (小学館文庫 はA 7)
表題作はいわずもがなの名作、16Pとは信じられない世界です。
凄い。
個人的には「ラーギニー」の扉絵が印象的でした。
お話も好き。
有機的なコンピューターって、どうしてこんなに心をどきどきさせるんだろう…。
(2007/3/18)
半神 (小学館文庫 はA 7)
緻密な物語でありながらラストでは余韻まで残す完成度の高さに感服。
萩尾望都の省略の技術が光る読み切りだった。
一本のテーマが太く堂々と最後まで貫いているシナリオの形が美しい!
半神 (小学館文庫 はA 7)
半神 (小学館文庫 はA 7)
萩尾望都はやっぱり天才なんだろうなあ。
長編より短編が好きです。
表題作の「半神」と「ラーギニー」、「偽王」がお気に入り。
長野まゆみは「温室」を読んでカンパネルラを書いたんだろうなー。
半神 (小学館文庫 はA 7)
最後に救いを用意してあっても、何か痛みがのこるような、残酷さも残しつつな、そんな感じです。
作品はどれもすごいものばかりですが、この「半神」ぐらいインパクトの強い短編を読んだのは初めてでした。
私の初萩尾望都は「トーマの心臓」でそれも手に取ったのが遅くて文庫ではじめて読みました。
それから「ポーの一族」「11人いる!
」「イグアナの娘」とかもう読みあさりました。
どれも★★★★★です。
半神 (小学館文庫 はA 7)
買った日:
買った所:BOOK・OFF武蔵新城店
値 段:\\\\\\\\105
売った日:2009/01/12
売った所:BOOK・OFF向ヶ丘遊園駅前店
値 段:\\\\\\\\40
登録日:2007/05/07 01:14:25
更新日:
半神 (小学館文庫 はA 7)
逃れられない運命の、永遠ループ。
ゾッとするけど、綺麗なストーリーにうっとり。
短いページでここまで世界観を作り込めるなんてすごい。
半神 (小学館文庫 はA 7)
どこにでもあるありふれた人の価値観、その残酷さを突きつけられる。
半神 (小学館文庫 はA 7)
表題作が素晴らしいです。
結合双生児のユージーとユーシーの話。
深い…。
たった16ページで、それも20年以上も前に、ここまで描かれたのかと思うと驚愕です。
半神 (小学館文庫 はA 7)
確かに表題作ほか素晴らしい作品もあるけれど、全部が良作とは思わなかった。
妄想になじめない…と思う話もあったし…。
ややギャグテイストが混じった物語のほうが、ストーリーに親近感があって、らじ的には入っていけるように思います。
中二病とかにかかっているときに読むと、そういった物語のほうがハマるようにも思うけれど…ね(笑)
半神 (小学館文庫 はA 7)
セリフも絵もストーリーも
完璧ってあるんだって背筋が凍る。
凄まじい
表題作の半神が1番印象に残りました。
不気味、かつ、人の心の闇に迫る作風が好きでした。
半神 (小学館文庫 はA 7)
独特の世界観あって。
半神は特に心に残りました。
結合双生児の姉妹の話です。
半神 (小学館文庫 はA 7)
美しく、深い。
色んな作品の中で、これだけは手放したくない1冊です。
半神 (小学館文庫 はA 7)
永井均の『マンガは哲学する』に書かれたあらすじだけで泣き、もしかしたら元を読まない方がいいんじゃないかとも思ったのですがどうしても読みたくなって読みました。
で、結局は構成・演出を中心に読み切ってしまったのですが本当に素晴らしい。
読後、当時のノートに写し書きした覚えがあります。
素晴らしい!
16ページの奇跡。
半神 (小学館文庫 はA 7)
全10作収録されていますが、わたしの勝手なおすすめは、
『半神』
『偽王』
『温室』
『金曜の夜の集会』
です。
半神 (小学館文庫 はA 7)
『マンガは哲学する』で紹介されていた。
表題作の「半神」は本当に一人称の死と三人称の死を見事に描き出している。
これはマンガだからなし得るものだと改めて感じる。
他の作品でも時間や存在を難しいこと問題に取り上げることなく、SFの中でうまく紛れ込ませることで、どこか不思議で怖い感じを与えていると思う。
ただ、本質かと言えば、そうではない。
「偽王」のようにどこか尻切れとんぼになってしまったり、「スロー・ダウン」のように現実と幻の差をあたかもあいまいにしたかのように見せかけていたり、金曜の集会でなぜか大人たちが時間が戻ることをわかっていることなど…
紙面があればもっと書けたのだろうか?
それはともかく、単なる恐怖ものでは収まりのつかない作品であることは確かである。
半神 (小学館文庫 はA 7)
少女漫画の枠を超えた、漫画としての名作。
短編集だが、表題の半身は凄い衝撃だった。
半神 (小学館文庫 はA 7)
秀逸作品。
表題作はまさに絶品。
マンガという世界で描いた文学作品といえる。
短編では一番好きな作品。
ラストシーンは胸に迫るものがある。
半神 (小学館文庫 はA 7)
読んだあとになんとなく思いにふけったり、考えさせられたり。
どれもが心にぽとっと何かを置いていくよう。
とても短いのに、その短さを忘れてしまうような作品集だった。
特に表題作、ぐっときた。
また読みかえしたい。
半神 (小学館文庫 はA 7)
姉はそんな妹がうとましかったが。
。
。
っていうお話。
小学生の時に読んだ話だがこんなにも心に染み付いている。
深く、心に刻まれる作品。
半神 (小学館文庫 はA 7)
どこでも書かれていることだが、16ページでここまで描ける、というお手本。
かつて鈴木光明に萩尾が「新人マンガ家に16ページとか32ページとか、投稿作に
ページ制限を設けるのはいかがなものかしら? 私たちのころはみんなページにとらわれず自由に描いていたでしょ?」と電話をしたとき、鈴木が「近頃の投稿者はページ制限を設けないと、何ページ描けばデビューに有利になるかとか、長いと不利かとかそんなことばかり聞いてくるから、あえて設けている」
と答えたのを聞いてうーむと考えた、というエピソードがあったのだが、
そりゃ天才とそうでないものは違うさ、と思わざるを得ない。
努力でどうにもならないものはある。
この16ページを読めばまざまざと見せつけられる。
半神 (小学館文庫 はA 7)
妹は何も知らず何も考えずただただ美しかった。
姉は自分を食い尽くしていく妹がただただ憎かった。
そんな二人に転機が訪れ、二人を切り離し、姉だけが助かる…回復した姉がみたのは妹に食い尽くされていた時の自分と同じ姿をした妹。
「あれはだれ?--わたし?」16ページにこれだけのストーリーを盛り込んだことに脱帽の作品です。
半神 (小学館文庫 はA 7)
憎しみもかなわぬほどに。
16ページの名作。
すごい。
半神 (小学館文庫 はA 7)
ラーギニー
スロー・ダウン
酔夢
ハーバル・ビュティー
偽王
温室
左ききのイザン
真夏の夜の惑星
金曜の夜の集会
最後の2篇を読んだことがなかったので購入。
半神 (小学館文庫 はA 7)
全体的にハイレベルだけど、お気に入りは表題作の「半神」「「偽王」「真夏の夜の惑星」「金曜の夜の集会」かな。
描かれる愛憎の混じり合う様子や絶望に耐え抜く様が好き。
半神 (小学館文庫 はA 7)
衝撃的な話が多いので一度に読むと疲れるかも。
偽王は軽くトラウマ。
半神 (小学館文庫 はA 7)
ほんとうに思う。
この人は天才なんだとあらためて感じた短編集。
表題作「半神」は、腰でつながった双子(ひとりは美しく、ひとりは醜いが賢い)の話。
こんなに短いのによくぞこれだけのものを。
この人は短編だろうがあっというまにきちんとキャラを立てて、読者をひきこむ。
そのくせ物語が幸せに終わる確率は低いので、ハラハラしながら読むのだ。
表題作のほかは、「酔夢」「偽王」「金曜の夜の集会」が特に好き。
順番に
→「酔夢」。
これは短編ならでは。
時を越えて繰り返す悲劇と、それを変えようとする努力。
短いなかにも物語がきちんとまとまっていて、それがさらに「こうしてこれからも続いていくのか」と余韻を残すのはさすが。
→次に「偽王」。
これが一番好きだったかも。
真相の裏にある真相、深い。
美しい王国を保つためには贖罪者が必要だった。
「あまりそのことを考えているのでまるで苦しい恋でもしているようだ」は、萩尾さんらしくとても美しい台詞回し。
登場人物、罪と罰、犠牲と大衆など、色々なことを考えさせられる短編。
→最後に「金曜の夜の集会」。
これもすごい。
最後の最後で落ちがわかると、複雑な気持ちになります。
この人の作品を見てると、漫画作りというのは小説作りにとても似ているんだなと実感。
単に彼女の魅せ方が小説風なのかもしれないけど。
短編を通して思ったのは、?ハッピーエンドが少なかったり、やるせなかったり、読者に考えさせるものが多い?中性的な容姿の人物が好き?起承転結の結の部分がものすごく短いのに、うまい ということ。
特に?はすごいことだと思う。
加速し続けて突然空に放り投げられるような感じなのに、「なるほど!
楽しかった」と思えるから。
作品によって主線の雰囲気も大分違う。
時期がずれてるんだろうか。
ともかくこれはハズレなしの傑作短編集。
半神 (小学館文庫 はA 7)
あの美しさ悲しさ
半神 (小学館文庫 はA 7)
これにも収録されている「酔夢」が彼女の作品のなかでは一番好きです。
初期~中期の作品集で、最近の濃いめの絵がだめな方にもおすすめできる萩尾入門。
半神 (小学館文庫 はA 7)
『トーマの心臓』も『銀の三角』も『メッシュ』も大好きだけれど、この、わずか16ページの表題作「半神」を読んだ時の、底冷えのような震えは、忘れられない。
収録された他の短編も、佳作揃い。
最後に置かれた「金曜の夜の集会」の、光に満ちたかなしさが、忘れ難い。
半神 (小学館文庫 はA 7)
普段読まないような類(SF)の話も,萩尾望都さんが描かれると惹きつけられてしまう。
半神 (小学館文庫 はA 7)
このタイプの話は萩尾望都作品にもいくつかありますが、これはただ悲しい。
最後まで希望を捨てない(?)子供の姿が好き。
半神 (小学館文庫 はA 7)
表題作『半神』はあまり気持ちの話ではありませんが、萩尾望都の凄みを感じさせる作品です。
半神 (小学館文庫 はA 7)
短編でこんなに感動できる,素晴らしい作品。
「作品」と言える貫禄と品のある物語。
これに出会ったのは20年ほどまえになると思うが、これ以上の作品に出会える気がしない。
愛情の葛藤の、短く凝縮された。
スローダウン。
ゆっくりと、落ちてゆく。
恋。
だろうか。
思いがけない導き。
交わり。
まだ見ぬ世界。
ある種の狂気。
いつまで続くか、急に正気に戻るかもしれないが。
フワフワと夢を見る。
半神 (小学館文庫 はA 7)
一生妹へのほめ言葉を聞き、一生妹をかかえて歩き、妹にじゃまをされ。
いっそ妹を殺したい。
私の不幸はそれほど深い」。
半神 (小学館文庫 はA 7)
表題の「半神」は野田秀樹の演出で公演された事もある。
重いテーマものが多いが、心が洗われる気がするのはなぜだろう。
萩尾作品で3番目くらいに好き。
半神 (小学館文庫 はA 7)
頭が良いが醜い容姿の姉と、天使のように美しい妹。
手術で2人の体が切り離せると知った時、姉妹は何を感じたのだろうか。
人間の裏側の感情を描いた作品。
半神 (小学館文庫 はA 7)
殺ぎ落とされたものに漂う行間が美しい。
ことに表題作の濃密さは、萩尾ファンでなくとも認めるところでしょう。
その意味で、いくつかある短編集の中でもお薦め。
半神 (小学館文庫 はA 7)
表題作は16ページの超短編の作品であっという間に読み終えるのに、切なさとやりきれなさといった色々な感情が入り混じって悲しいような切ない気持ちになった。
そのほかにもSFから耽美まで萩尾望都の世界に簡単にトリップできる作品集に仕上がっていて、何度も読み返してしまう作品集。
半神 (小学館文庫 はA 7)
手にしたのがこれ。
がつんとやられてしまった。
うーんすごすぎる。
半神 (小学館文庫 はA 7)
「半神」と「偽王」がすごい話だ。
妹を切り離して、今まで妹に与えていた養分も、美貌も、周りからの愛も、妹から取り返した。
それは同時に、「妹に与え続けていたわたし」を失うことでもあった…。
偽王は難しいよ~。
加害者の罪なのに、被害者がそれを負わされてしまうことって多々ある。
児童虐待において親をかばい自らを責める子、性犯罪における被害者叩き、etc.…
そんなことを連想した。
半神 (小学館文庫 はA 7)
あの衝撃ったらない。
それなのに萩尾望都は自分が天才だということを分かってないらしい。
おおおい…。
半神 (小学館文庫 はA 7)
脱帽です。
――愛よりももっと深く
愛していたよ
おまえを
憎しみもかなわぬほどに
憎んでいたよ
おまえを
半神 (小学館文庫 はA 7)
表題作が素晴らしいです。
結合双生児のユージーとユーシーの話。
深い…。
たった16ページで、それも20年以上も前に、ここまで描かれたのかと思うと驚愕です。
半神 (小学館文庫 はA 7)
。
半神 (小学館文庫 はA 7)
憎しみもかなわぬほどに。
16ページの名作。
すごい。
半神 (小学館文庫 はA 7)
『マンガは哲学する』で紹介されていた。
表題作の「半神」は本当に一人称の死と三人称の死を見事に描き出している。
これはマンガだからなし得るものだと改めて感じる。
他の作品でも時間や存在を難しいこと問題に取り上げることなく、SFの中でうまく紛れ込ませることで、どこか不思議で怖い感じを与えていると思う。
ただ、本質かと言えば、そうではない。
「偽王」のようにどこか尻切れとんぼになってしまったり、「スロー・ダウン」のように現実と幻の差をあたかもあいまいにしたかのように見せかけていたり、金曜の集会でなぜか大人たちが時間が戻ることをわかっていることなど…
紙面があればもっと書けたのだろうか?
それはともかく、単なる恐怖ものでは収まりのつかない作品であることは確かである。
半神 (小学館文庫 はA 7)
『マンガは哲学する』で紹介されていた。
表題作の「半神」は本当に一人称の死と三人称の死を見事に描き出している。
これはマンガだからなし得るものだと改めて感じる。
他の作品でも時間や存在を難しいこと問題に取り上げることなく、SFの中でうまく紛れ込ませることで、どこか不思議で怖い感じを与えていると思う。
ただ、本質かと言えば、そうではない。
「偽王」のようにどこか尻切れとんぼになってしまったり、「スロー・ダウン」のように現実と幻の差をあたかもあいまいにしたかのように見せかけていたり、金曜の集会でなぜか大人たちが時間が戻ることをわかっていることなど…
紙面があればもっと書けたのだろうか?
それはともかく、単なる恐怖ものでは収まりのつかない作品であることは確かである。
半神 (小学館文庫 はA 7)
逃れられない運命の、永遠ループ。
ゾッとするけど、綺麗なストーリーにうっとり。
短いページでここまで世界観を作り込めるなんてすごい。
半神 (小学館文庫 はA 7)
」という気分になる短編が多い。
けど、それは決して不愉快な感覚ではない。
思い出して読み返し、また「!
」な気分に浸ることができる。
読み終えた時「ああ、なるほど」と思える日はくるのだろうか?
半神 (小学館文庫 はA 7)
知性を持っているが、老人のようは姉と
美貌をもっているが、赤ん坊のような妹。
合わせ鏡の二人の葛藤、とはいえ、知性を持つのは
姉だけなので、もっぱら姉の心の動きで物語は進む。
そして二人が離れる時が。
なんとも切ない気分になる物語。
収録されている作品全ていいけど、
最後の作品がすごい。
その町は1年立つごとに、力を持った少女を中心に、
町の大人たちの力を使って、1年前に戻ることを
もう何年も繰り返している。
そのまま時が流れつづければ核戦争で滅びる運命にあるからだ。
子どもたちには知られないように繰り返されてきた儀式を、
主人公たちはのぞきに行って知ってしまう。
自分には、大きくなって天文学者になることも、
好きな女の子より背が高くなることもない。
子どものまま永遠に時間がとまってしまうのは、
とても残酷だ。
それでも皆を生かすため時間を繰り返す…。
こんな作品を描ける萩尾希望都さん、
漫画家というだけでなくSF作家です。
半神 (小学館文庫 はA 7)
全体的にハイレベルだけど、お気に入りは表題作の「半神」「「偽王」「真夏の夜の惑星」「金曜の夜の集会」かな。
描かれる愛憎の混じり合う様子や絶望に耐え抜く様が好き。
半神 (小学館文庫 はA 7)
最後の金曜日の話が好き。
SEがもりだくさんつまっている。
楽しい1冊。